• sumika

    「95」
  • 溶けた体温、蕩けた魔法

    溶けた体温、蕩けた魔法

    いつになれば解るのだろう傷つけ傷つかぬ距離温める為 良かれと思って互いに近付く僕らまるでハリネズミ 近付く度に互いのトゲ刺さって 辛いのに明日は何か変わると惚けまた今日も変わらず近付き合い惹かれていく傷をつけ合って それでも近付いて深く刺さったトゲが 痛んで温まる今度会える時には きっともっと器用に分かり合い 分かち合...
  • Lovers

    Lovers

    涙の理由を整理したくてB5の紙に書き出してみたんだ辛さ悲しさ 感情色々滲んだインクの先に僕が透けていた「男は最初になりたがり、女は最後になりたがる」名言に肖って言わせれば どうやら僕は情けなく後者らしい口約束の結婚をした17歳の秋には脇目振らせる事が怖かったんだでも今は違うらしいたくさん比べて欲しいそんで何百万の選択肢...
  • 茜色の群青

    茜色の群青

    レンタルビデオ屋に行こうシリーズもののアニメを見よう「あれ、おかしいな」つまらないな好きな物だったのにこんな風に思うもの食べ物、場所、人、色々君が居て好きになっていたものがあまりにも多過ぎたんだもうきっと大丈夫そう思っているのに独りの六畳はやたら苦しいな携帯や動画の中ではなく頭の中で君が今日も笑う辛いよ嬉しいと笑っては...
  • Amber

    Amber

    Saturday鮮やかに揺れた髪の奥に動く黒がふたつ僕を覗き込むそれはこの世のものとは思えないのさ二つ年上の君だから浅はかなこの想いなどは見抜いてしまうような気がしてひたむきに嘘を重ねたよでもなんで収まらなくて期待したって辛いだけだ多く塗りすぎたアンバーを薄く伸ばして微笑むのそんな何気ない仕草が僕の瞼の裏で落ち着かない...
  • グライダースライダー

    グライダースライダー

    グライダー この世の公式においそれおいそれと乗り込んでスライダー この世は刺激がねえ、君はいいよな。とほざきだしたなんでなんだよ それはあんたが選んだ道だろう?ロウロウ ロウロウグライダー この世の公式においそれおいそれと乗り込まずスライダーもせず頭の中 色んな自分を殺したんだなんでなんだと 問われたならば僕は僕だから...
  • チェスターコパーポット

    チェスターコパーポット

    ヨーホー嵐前方 突き進む我が船 難前途ヨーホーされど進行 突き進む我が船 いざ宝の地図 印付けて子供の頃から夢見てきたバカにされて 傷つけられそれでも宝を信じている分かりあえる仲間と共に目に見えるものしか信じない現実主義のボンクラにホエ面かかせてやりたいのさ海に出れば大波や見たことのない魔物が邪魔をするだけどそれがエッ...
  • マイリッチサマーブルース

    マイリッチサマーブルース

    イマジネーションコミュニケーション茹だるような暑さでヒートしたキャリブレーションいざバケーション帰宅して始まるレッツサマータイム鍵をかけて部屋締め切りコーラとお菓子を広げてさパーティナイト一人きりでも始められるよリッチマインドマイルームはシアターさ、ゲームセンター、ネットカフェテリア思い思いの夏をそれぞれ楽しめばいい邪...
  • rem.

    rem.

    桜の花のひとひらが風に舞って飛び込んできたそんなイメージなのさ君との出会いはきっと4月の衝撃を僕は忘れられず下手くそすぎる慣れないアプローチで近付いてみては時は流れ手を繋ぐのも慣れ花に見慣れて水もあげ忘れ夢追う自分を盾にしては優しい君の温もりに甘えてばかり心地良くて不意に漏れたため息気付いているのに僕の言葉は宙を舞って...
  • イノセンス

    イノセンス

    一寸先が見えたのは 紛れもなく君のおかげだあれこれと意味を疑う日々は消えた。春の始まりの今日は嘘をついてもいいんだっけ幸せで、でもスリルのある嘘をあげよう構えた僕より早かった君の動いた口は僕はグレーに染めたいつもの赤緑色した言葉となにが違っていたああ読めないイノセンス 誰か僕に教えてよ君の眩しい心が 今だけはもうナイフ...
  • 彗星

    彗星

    子供の頃 ボールをとても遠くに投げられただけであんな褒められてもてはやされて 期待を受けてその気になって志立てた言うなればそんなちっぽけな理由に命やお金をかけ打ち込めたこと自体がもう才能だったのかな「続けること」に意味があるならば幾千の針に糸を通すような地道な努力さえも実らず心は枯れ 隣の芝生は青いなあだけど数年経って...
  • ソーダ

    ソーダ

    けむくじゃらが風鈴の音を聞いて気持ち良さそうに眠っているその横で僕もまた寝そべって渇いた喉 鳴らしてる2人と1匹のストーリーには岩井俊二作品ぐらいの彩りは無く開始1年で見るも無惨に気が抜けちゃって夏の魔法みたいに弾けて消えた君の残骸は寝そべっているそこのけむくじゃらソーダ泣いちゃいそうだ君を思い出せば しずくが飛び散り...
  • ふっかつのじゅもん

    ふっかつのじゅもん

    毒喰らってしまっても堪えて光差す方 手の鳴る方へ矢が刺さってしまっても堪えて強引にだって進んでいく錆びた剣ならあるのさずいぶん前に携えたオギャーって生まれた時にはもっと光っていたっけな勇者候補の皆様はずいぶん前に消え去った世界はモンスターだらけひとりぼっちで戦りあっている逃げる事も多くなって鞘の中いつの間にか錆び付いて...
  • MY NAME IS

    MY NAME IS

    この世に生を受けて早何年自分の弁護だったら一人前試練や逆境というやつからは避けるよう避けるように生きてきたそれでも組織の歯車になりゃ多種多様な壁存在しぶつかって押しつぶされて現実逃避してヒーローに助けを求めた変身ベルトも仮面もない僕にヒーローは来るはずなく仕方なく避けてた所ちょっと向き合って覗き込んだ自分の仮面奥アイム...
  • リグレット

    リグレット

    君の音を聴かせてよそれだけでいいんだよはぐれた心を繋いでよ君の音を聴かせてよ涙滲んだ水色の音は聴きたくないから誰もが羨むような容姿でもないだけど僕はニットからはみ出ている前髪を見ていれば幸せでご飯にソースかけて食べたり靴下いつもちぐはぐを選んだいつも通りの光景を頭に浮かべてはあれもこれもそれもどれも欲しがっていたけど君...
  • リフレイン

    リフレイン

    まぶたが重いんだよ夜になればいつもそうさ 落ちるさ明日に向け落ちていく脳内の情報を圧縮して僕は少しの昨日を失くして目が覚める六畳間 隅っこのベッド寝転び眺めている写真の中の誰か左と右 高さの合わない手に包まれ笑っていたんだよこれは誰だ?忘れないように忘れないように何度、何度も振り返ってなくさないようになくさないようにと...